地震建替え保証「Glad」の補償内容を徹底解説:加入条件・対象範囲はどこまで?

1. 地震建替え保証「Glad」とは?
地震建替え保証「Glad(グラッド)」は、大地震によって建物が全壊・大規模半壊・半壊した場合に、建替えまたは修繕を保証する、住宅会社向けの保証制度です。地震保険では、全壊でも補償されるのは建物評価額の最大50%までのため、建替えには自己負担が生じます。Gladは保険金のように金銭が支払われるものではなく、建物購入価格の100%を上限として、導入している住宅会社による建替えや修繕そのものが提供される保証です。これにより、「地震後の再建」への不安を大幅に軽減します。
なお、Gladは施主様ご自身が個別に申し込む保険商品ではありません。Gladを導入している住宅会社で建てる新築住宅に付帯する形で提供される点が、一般的な保険との大きな違いです。
2. 保証内容の全体像(一覧表)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保証内容 | 地震の揺れによる全壊・大規模半壊・半壊に該当した建物の「建替え」または「修繕」を、保証限度額の範囲内で提供(建替え・修繕というサービスの提供であり、金銭の支払いは行いません)。 |
| 対象物件 | 耐震等級3および耐震等級3相当の新築戸建住宅。 |
| 保証期間 | 新築物件の引渡日から10年間。 |
| 被害の判定方法 | 市町村が発行する「罹災証明書」による。 |
| 保証限度額 | 保証対象物件の購入金額(税込)の100%まで。 |
| 総保証限度額 | 1回の地震で発生した全保証物件の損害に対する総額は10億円まで。超えた場合は、10億円を各戸で按分した額となります。 |
3. 対象となる住宅の条件:誰が、どんな住宅が対象?
Gladの対象となるのは、導入事業者(住宅会社)が建築する、耐震等級3または耐震等級3相当の新築戸建住宅です。特定の工法や部資材に縛られない「オープン工法」である点も特長で、自社の工法を変えることなく導入しやすい制度設計となっています。
「耐震等級3相当」とは、品確法の仕様規定にもとづく一定の要件を満たした住宅を指します。具体的な要件については、導入をご検討の際にお問い合わせください。
施主様にとっては、「Gladを導入している住宅会社で、対象条件を満たす新築を建てる」ことが、保証を受けるための入口となります。なお、施主様の費用負担なく、導入事業者様からの提供として保証が付く形が基本です。
4. 「計測震度6.8以下」とは?震度7は対象外なのか
Gladの保証対象は「計測震度6.8以下」の地震です。「震度7は対象外なのか」と心配される方もいらっしゃいますが、震度7は計測震度6.5以上で、気象庁の計測震度が導入された1996年以降に観測された震度7の地震は、計測震度でみるとおおむね6.5〜6.7の範囲に収まっています。たとえば、熊本地震は計測震度6.7、東日本大震災は6.6です。
つまり、過去に観測された震度7クラスの巨大地震の多くは、保証対象の範囲内と考えられます。なお、計測震度6.8を超える揺れは保証の対象外となります。
また、被害の程度は市町村が発行する罹災証明書で判定されます。損害割合が20%以上で半壊、40%以上で大規模半壊、50%以上で全壊が目安とされており、公的な基準で判定される点も、客観性の面で安心材料となります。
5. 保証の対象外となるケース
導入前に必ず確認しておきたいのが、保証の対象外となるケースです。主に以下のような場合は、保証の対象外となります。
| 対象外となるケース |
|---|
| 計測震度6.8を超える地震の揺れによる建物の損壊 |
| 地震の揺れ以外による損壊 |
| 被害の程度が半壊に満たない場合(一部損壊) |
| 販売会社以外に工事を依頼した場合の修理費用 |
| 既存建物などの解体・撤去費用 |
こうした制度の範囲をあらかじめ理解しておくことで、地震保険など他の備えとの役割分担も明確になります。Gladは地震保険と併用できるため、建物倒壊時には保険と保証の両方を受けられ、再建時の費用負担を大きく軽減できます(併用のメリットについては、別コラム「地震保険だけで足りる?『地震建替え保証Glad』との違いと併用のメリット」もあわせてご覧ください)。
6. まとめ:「建てた後の安心」を形にする保証
地震建替え保証「Glad」は、耐震等級3以上の性能を前提に、引渡し後10年間、万が一の大地震で建物が半壊以上となった場合の再建を支える制度です。施主様にとっては「建てた後の安心」を、住宅会社様にとっては耐震性能に加えた分かりやすい付加価値を提供できます。導入をご検討の工務店様、また対象となる住宅を検討中の方は、まずは詳細をご確認ください。
7. 地震建替え保証「Glad」に関する「よくある質問(FAQ)」
Q. 施主が個人で「Glad」に申し込むことはできますか?
A. Gladは住宅会社様向けの制度のため、施主様が個別に申し込むものではありません。Gladを導入している住宅会社で、対象条件を満たす新築住宅を建てることが前提となります。
Q. 耐震等級3の取得が必須ですか?
A. 対象は耐震等級3または耐震等級3相当の新築戸建住宅です。耐震等級3相当の要件については、導入時にお問い合わせください。
Q. 保証を受けるまでの流れはどうなりますか?
A. 地震により被害を受けた場合、市町村が発行する罹災証明書によって被害の程度(全壊・大規模半壊・半壊)が判定され、保証対象に該当する場合に建替えまたは修繕が行われます。


